日ごとに秋も深まり、部屋着が短パンでは過ごしにくい季節になってきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回が寄生虫についてはとりあえず最後になります。そして犬にとって一番重要な寄生虫であるフィラリアについて書きます。
ワンコを飼われている方はご存知の方も多いと思います。簡単に説明すると、蚊が媒介する寄生虫感染で、フィラリアに寄生した蚊に犬が刺されると、フィラリアの仔虫が犬に移行して体内で徐々に成長し、最終的に心臓(肺動脈)に寄生するというものです。
フィラリアは蚊の体内いても、ある程度まで成長しないと犬に感染することができません。また、蚊の体内でフィラリアが成長するには、ある程度の温度が必要になってきます。この温度の目安としてHDUという単位があります。これはフィラリアが蚊の体内で成熟するために必要な積算温度の単位で、フィラリアに感染する期間を推定するためのものとして使われています。詳しく知りたい方は HDU フィラリア で検索してみてください。年々気温が高くなっている傾向にありますが、南房総地域の気温をこれに当てはめると、大体5月頃から12月頃までの予防が必要になってきます。
もし犬がフィラリアに感染してしまうと、寄生部位や寄生数などにより症状は異なりますが、心臓(肺動脈)に寄生した場合は、軽度では咳や運動をしたがらなくなり、中等度で貧血や栄養不良、重度で呼吸困難や腹水の貯留を認め、最悪死亡する場合があります。
また、フィラリアは犬の体内で成虫まで成長してしまうと、駆虫薬では駆除することができなくなります。心臓に寄生してしまうと駆虫がとても大変なので、体内に入ったフィラリアが幼虫のうちに薬を投与して駆虫します。
この駆虫薬の種類が色々ありますので、 これを次回書きたいと思います。
ヤスダ動物病院 070-3263-1122
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