涼しくなってきてと思ったら急に暑くなったりと気温差が激しいですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
さて、前回の続きで今回は、体の皮膚などに寄生する外部寄生虫について書きます。
外部寄生虫は寄生した場合、小さいですが肉眼で確認できるものもいるので、見たことがある方もいると思います。
代表的なものとしては、ノミ、マダニ、シラミ、ハジラミ、ヒゼンダニ、ツメダニ、ニキビダニなどがいます。
ノミ、マダニは動物が草むらなどを駆け回れば簡単に寄生します。こいつらは寄生した動物の血液をえさに成長するので、大量に寄生していれば貧血が起きたり、強いかゆみが起きたり、アレルギーを起こしたり、他の寄生虫を感染させたりと、動物にとって良いことはありません。またこいつらは人にも寄生し、マダニに関しては寄生した人や動物に他の病気を媒介し、最悪死亡するケースもあるので注意が必要です。
シラミ、ハジラミは寄生している動物は比較的少ないといわれています。実際、私も実物は見逃してるだけかもしれませんが、猫で1回しか見たことがありません。こいつらは宿主特異性というものがあり、全生涯を寄生した動物の体の上で過ごします(永久寄生性)。感染は、こいつらが寄生している動物と接触した際に成立します。ヒトには寄生しません。
ヒゼンダニ、ツメダニも永久寄生性で、保護した仔猫や外によく行く猫、犬でもたまに見られす。感染経路はシラミと同じように、こいつらが寄生した動物との接触で起こります。皮膚で動くので激しいかゆみがあります。人にも寄生することがありますが、人の皮膚では増えないので、動物を治療すれば自然と症状は消えます。
ニキビダニは犬において結構厄介な寄生虫です。こいつらは健康な犬の皮膚にもかなりの確率で寄生しているといわれています。感染経路は生まれたときに母犬からの接触により成立しますが、発症するのはこのうちの3割程です。また、体が免疫不全状態になると症状が現れ、重症化すると治療が困難な状態になることもあります。こいつらは人には感染しません。
こいつらに対する駆虫薬などは、また今度まとめて書きたいと思います。
では、ワンちゃんネコちゃんにおかれましても、くれぐれもご自愛くださいませ。
ヤスダ動物病院 070-3263-1122
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