人と同じように犬や猫も昔に比べて長生きになってきました。
15歳以上はざらで、中には20歳近い子もいるのでとても驚かされます。
高齢になってくると犬や猫も認知症のような症状が出てくることがあります。
色々な症状がありますが、特に相談を受けるのが犬の夜鳴きです。
痴呆が原因の場合が多いですが、痛みや不安などの肉体的や精神的な問題で鳴いている場合もあります。
痴呆が原因での夜鳴きの場合、まずは生活リズムの改善やω脂肪酸等のサプリメントを試してもらい、それでも効果が無ければ睡眠薬や抗不安薬等を処方する場合もあります。
睡眠薬の場合、飲み続けると徐々に効き目が無くなってきたり、肝臓や腎臓への負担が心配されます。
で、先日『新しい睡眠薬で糖尿病が改善する』というような内容のテレビ番組がやっていて、なんとなく見ていました。(放送後、この内容はお医者さんの間で問題になってニュースになっていましたが・・・。)
気になったのがこの新しい睡眠薬の『オレキシン受容体拮抗薬』というもので、従来の睡眠薬に比べ副作用が少ないようです。
この薬、犬の夜鳴きにもに効くんじゃないかと思い調べてみました。
人では認知症患者にも処方される睡眠薬のようで、他の睡眠薬よりも認知機能への影響は少ないようです。(他の睡眠薬は脳に直接作用するため認知症のリスクが高まる)
犬の場合は、健康な犬への投与実験で熟睡度が増すというような内容の論文があったので、多少の効果はあるみたいです。
正直、夜鳴きする犬に効果があるかわかりませんが、他の睡眠薬よりも副作用の少ない『オレキシン受容体拮抗薬』を試してみてもいいのかなと思いました。
春の心地よい季節が待ち遠しいですが、当院では一足先に春の健康診断を開始しました。
血液検査やフィラリア検査等を通常よりお手頃に実施できます。
5月まで実施しておりますので、この機会にぜひいかがでしょうか?
一見健康そうでも、定期健康診断で隠れている異常が見つかることがあります。
血液検査で病気を早期に発見できれば、悪くなってからよりも治療がしやすく、動物たちへの負担も減らせると思います。
ワンちゃん、ネコちゃんたちの健康のため、この機会にやってみてはどうでしょう?
ヤスダ動物病院