往診車内に麻酔器を搭載し、往診先で猫の不妊手術ができるようになりました。猫の避妊・去勢手術は、病気の予防や問題行動の改善などメリットが色々あります。
また地域猫や野良猫に対する不妊手術は、不幸な猫をこれ以上増やさないという点や人と共存していくうえでとても大事なことです。
【♂オス猫♂】
メリット
・性欲がなくなり、ストレスが軽減する
・問題行動の減少(スプレー尿、放浪、他の猫との喧嘩)
・精巣の疾患の予防
デメリット
・基礎代謝が低下して太りやすくなる
・下部尿路疾患のリスクが高まる(太ることによる)
【♀メス猫♀】
メリット
・生殖器系の疾患の予防(子宮蓄膿症、卵巣腫瘍など)
・乳腺腫瘍の予防(避妊手術を行う時期による)
・発情がなくなり、ストレスが軽減する
・問題行動の減少
デメリット
・基礎代謝が低下して太りやすくなる
・下部尿路疾患のリスクが高まる(太ることによる)
【♀メス猫♀】
避妊手術を行う適切な時期は色々と議論されていますが、病気の予防の観点から、初回発情を迎える前に手術を受けることがベストだといわれており、私もこれに推奨しています。(乳腺腫瘍の罹患リスクが減少)
初回発情のタイミングは猫さんそれぞれで異なりますが、生後6か月齢ごろ~が目安となります。(6か月齢より前に発情が来ることもあります)
【♂オス猫♂】
オス猫の場合は病気の予防だけでなく、問題行動をおさえるという目的で去勢をお勧めします。オス猫も6か月齢~発情が始まり、スプレー行為や攻撃的になる場合があります。外に出るオス猫の場合、メス猫を求めていなくなってしまう場合もあります。
オス猫の場合は、生後6か月齢~1歳までの間で手術を実施するといいでしょう。
(まれに精巣が陰嚢に降りてこない場合があります。陰嚢に2個精巣があるかを確認してください。)
保護ネコで月齢が分からない等があれば一度ご相談ください。